人気スマートフォンゲームを提供する「株市会社マイネット」は2018年3月5日、不正アクセスによる被害により、同社のサービスのうち約1/3タイトルが、長時間メンテナンス状態にあったことを発表しました。
サイバー攻撃は2018年3月1日より断続的・繰り返し行われ、攻撃者の執拗さが伺える内容。情報漏洩こそ確認されていないものの、サービス停止による業績への影響が不安視されています。
「サービス停止被害」というもう1つの側面
従来のサイバー攻撃は個人情報の流出や機密情報抹消が不安視され、保険業界も「個人情報流出保険」など情報漏洩に的を絞ったものが中心的な存在でした。
ところが、今回のサイバー攻撃のようにサービスの妨害や停止を狙ったものである場合、従来型の保険商品の中には対応できないものも出てきます。
これらはあくまで個人情報の流出が確認されなければならず、専ら事業の妨害を企図したものは対象外と見られてしまう可能性があるからです。
サービス復旧も視野に
ところが、最近はサイバー攻撃によるリスクを、包括的にカバーするタイプのサイバー保険も広がりを見せています。
これらの保険は今回のようなサービスの妨害を目的とした執拗な攻撃に対しても、生じた営業被害や復旧費用・再発防止策の構築など、必要な補償を受けることが可能です。
IT企業にとってサービスの長期的な停止は、莫大な経済被害を及ぼします。リスクをコントロールして適切な処置を受けるためにも、保険の検討は欠かせません。
〈参照〉
当社サーバーへの不正アクセスの発生と対応について/株式会社マイネット