画像:臨床研究におけるメール誤送信による患者情報の漏えいについてより
横浜市立大学付属病院は2019年8月5日、大学に所属する泌尿器科の医師がメール誤送信を起こし、合計20の医療機関で治療を受けた膀胱がんの患者情報情報3,411件が外部に流出した可能性があると明らかにしました。
同院によると流出に関わった医師は泌尿器に関する研究を進めており、2019年7月24日の21時ごろ、患者情報を添付したメールを医師ら22名に向けて送信。しかし、医師は送信作業中に操作ミスを起こし、一部メールが別の送付先に送信されてしまったとしています。
コピーを間違え流出か
今回明かされたインシデントは、医師の操作ミスが根本的な原因です。
病院の発表によると、医師は2019年7月24日の夜間に院内・個人の端末を使用し2回ほど一斉メールを送付しましたが、多くがエラーで未達。
ところが、医師が翌日2019年7月25日に、連絡先の医師に電話でアドレスを確認したところ、医師がアドレスをコピーする際に操作を誤り、数字表記のあるアドレスがズレた状態で送信したと判明したものです。
なお、病院側が調査を進めたところ、医師が誤って送付したメールの大半はエラーで返送されましたが、2件ほどは正常に送付されていると判明。病院側は送付先にメールの削除を依頼しているとのことです。
センシティブ情報を含む重大事案
今回の流出インシデントは、単なる誤送信ではありません。
情報は膀胱がんの治療情報や手術実績など病歴が含まれており、「容易に他人に知られたくないもの」が流出した形だからです。また、データには横浜市立大学付属病院以外の患者情報も含まれていました。
こうした事情から、同院はインシデントを重く受け止め謝罪。影響を受けた患者らには書面で説明をするとしています。
参照臨床研究におけるメール誤送信による患者情報の漏えいについて