フランスのSaaS関連企業TiteLiveがランサムウェアに感染したことにより、同社が提供するシステムに影響が生じています。
TiteLiveはフランスやベルギー、オランダなどの欧州で展開している1,000以上の書店向けに、在庫管理システム「MediaLog」などを提供している企業です。情報によると、2021年9月に同社が運用しているウィンドウズベースのサーバーがランサムウェアに感染した影響で、同社は数日間、被害サーバーや周辺ネットワークを遮断する決断に出ました。
この影響により、「MediaLog」を利用していた欧州書店で被害が生じています。各社は「MediaLog」で売上や在庫管理をしていましたが、被害によりサービスが利用できなくなったため、紙媒体やエクセル帳簿など旧態依然とした方式に回帰する事態に陥ったとのことです。
身代金要求も拒否
情報によるとTiteLive社は現在、ランサムウェアを仕掛けた攻撃者から巨額の身代金を要求されています。
しかし、同社は地元の報道機関に対して、「身代金の支払いに応じるつもりはない」との見解をしています。
通常、被害企業が身代金の支払いを拒否した場合、報復としての情報流出やシステム複合キー提供拒否などが想定されます。記事発表時点で犯行声明は確認されず、また、TiteLiveから流出したと見られる情報は確認されていませんが、予断を許さない状況が続いています。