半田病院の電子カルテシステムがランサム感染、85,000名の情報記録

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徳島県つるぎ町の町立半田病院は2021年10月31日、同院が運用している電子カルテシステムのサーバーがランサムウェアに感染し、約85,000名の電子カルテデータを記録していたサーバーがアクセスできない状態に陥ったと明らかにしました。

情報によると、被害が確認されたのは2021年10月31日の午前0時頃で、当直勤務をしていた看護師が英文でプリント出力された文章を見つけたことにより発覚しました。文面には身代金を要求するメッセージとともに、要求に従わない場合は人質にとったデータを外部に公開するといった脅迫文が記載されていました。

同院では事態の判明に伴い調査を進めているものの、記事発表時点で具体的な原因は明らかになっていません。ただし、同院の電子カルテシステムは県内の医療ネットワークなど専用回線でしか接続しておらず、セキュリティ対策も導入していたため、USBメモリなど外部媒体を経由し感染した可能性もあるとしています。

半田病院では通常業務にも支障生じる

被害を受けた半田病院では通常業務にも影響が生じています。

同院によると2021年11月1日時点で電子カルテデータにアクセスできない状態が続いているため、予約者19名の内視鏡検査を停止せざるを得ない状況とのこと。また、受付端末が使えないなど外来診療にも影響が生じているため、同院は予約者に限定した診療体制に切り替えました。

記事発表時点でシステム復旧の目途は立っていない状況です。

参照徳島・半田病院の電子カルテ、身代金要求型ウイルスに感染 8万5千人分の個人記録にアクセス不能/徳島新聞