画像:伊奈町公式ホームページより
埼玉県の伊奈町は2018年11月26日に、上尾市・伊奈町消防指令センターに所属する職員のメール送信ミスにより、市民ら56件のメールアドレスが流出したと発表しました。
伊奈町によると、インシデントは聴覚に11月20日の午後9時ごろに発生。メールサービス「メール119」のお知らせメールを一斉送信する際に、送信先同士のアドレスが表示されてしまう「To」設定で処理したとのことです。
実効性のある対策が求められる
伊奈町は今回の発表に伴い、影響を受けた関係者らに謝罪を表明するとともに、職員への周知・教育を徹底することにより再発防止に努める考えです。
ただしメール誤送信は人的ミスにより生じるため、「複数名によるダブルチェック」や「送信時に確認を促すなど、システム的な対策の導入」など、実効性のある対策を導入しなくては、抑止には繋がらないと考えられます。
組織のリスクを抑止すべき
メール誤送信が企業や組織に及ぼすリスクは、決して小さなものではありません。誤送信は多くの場合、数十~数千の流出をもたらすからです。
誤送信による流出はサイバー攻撃と比べ、悪意のあるユーザーによるものではありません。ダークウェブで売買されたり、フィッシング詐欺に使用されるリスクは、比較的少ないと言えるでしょう。しかし、流出に伴う信用失墜や顧客離れによる影響も考慮すると、積極的に防止するべき事案です。