ソフトウェア会社や教育機関でランサム感染発表、アスクルの復旧も難航か

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画像:順天堂大学より引用

2025年11月も国内の大学や民間企業においてサイバー攻撃の公表が相次ぎ、ランサムウェア感染によるシステム障害や個人情報漏えいの懸念が広がっています。10月末に判明したアスクル株式会社の大規模トラブルも復旧が難航。復旧に時間を要しています。

アスクルは2025年10月、基幹システムがランサムウェアに感染し、受注・出荷業務のほぼ全てが停止したと発表しました。2025年11月6日の更新時点でも新規注文受付は再開されておらず、利用登録や返品、医薬品の受注など複数のサービスも停止が続いている状況です。また、医療機関や介護施設向けに一部出荷のトライアル運用を開始したものの、外部への個人情報流出の有無は調査中で、全体復旧にはなお時間を要する見通しです。

教育機関でも被害が発生しています。順天堂大学は2025年11月19日までに、大学院スポーツ健康科学研究科の研究センターが独自運用していたファイル共有サーバー(NAS)がランサムウェアに感染したと公表。サーバー内のファイルが暗号化され、研究参加者や教職員ら約850名分の個人情報に加え、3名分のマイナンバーが漏えいした可能性があるとしています。

ソフトウェア開発会社の東海ソフト開発も、2025年11月7日にランサムウェア感染が確認されました。同社は当初、「外部流出は見受けられない」と説明していましたが、2025年11月14日には「漏えいの可能性が大きく疑われる」と発表内容を修正。警察への被害申告を行い、原因調査と復旧作業を進めているます。

11月は大学・企業ともにサイバー攻撃の被害が発生しています。特にアスクルのような大規模事業者での障害が長期化していることは、国内のサイバーリスクの深刻さを改めて浮き彫りにしています。各組織は引き続き調査を進めており、復旧状況や被害範囲の確定が注目されます。

参照サイバー攻撃による情報漏洩の可能性に関するお知らせとお詫び|順天堂大学

参照サイバー攻撃による情報漏洩の可能性に関するお詫びとお知らせ|広島工業大学

参照ランサムウェア攻撃に関するお知らせとお詫び(第2報)|株式会社東海ソフト開発