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画像:日本スウェージロックFST株式会社より引用
2026年3月も、大学や製造業など幅広い組織で不正アクセスやランサムウェア感染が明らかになり、個人情報の漏えい懸念や業務停止、システム障害などの影響が相次いでいます。今回の月次まとめでは、3月に公表された主な事例のうち、影響が大きかった案件を中心に、被害の経緯や発生した影響、各社の対応状況を整理します。
ランサムウェアは感染組織に甚大な被害を及ぼしますが、特に大きな影響が懸念されるのが、埼玉大学が2026年3月30日に公表した、委託先の特許管理システムを巡る事案です。大学によると、特許管理業務を委託していた株式会社ネットワークスのサーバーにて、点検中にマイニングマルウェアの稼働が発覚。その後の調査によりランサムウェア感染の痕跡も確認され、保存データが外部から閲覧・窃取された可能性を否定できない状況が判明しました。影響が懸念されるのは、同大の学生や学外関係者を含む発明者、代理人弁理士ら計1,516人分の情報です。大学側は関係機関への報告や相談を進めるとともに、対象者への個別通知を順次行う方針を示しています。
業務への影響が顕著だったのが、日本スウェージロックFSTや東山産業の事案です。日本スウェージロックFSTでは、不正アクセスに伴うランサムウェア感染により社内ネットワークシステムに不具合が発生し、電話やメールなどの通信機能にも影響が及びました。受注や出荷を含む全業務を一時停止し、専門家の協力のもと調査を実施しました。東山産業でも、不正アクセスによってサーバー等がランサムウェア攻撃を受け、社内システムが使用不能となりました。同社は感染機器の切り離しを行い、安全が確認された端末のみを用いた受発注対応を進めるなど、原因調査と復旧に取り組みました。
ネクサスエナジーは、2025年7月に発生したランサムウェア被害について調査を続けた結果、顧客情報の外部流出を完全には否定できないとの判断を2026年3月に発表しました。対象には氏名や住所、連絡先、車両番号などが含まれ、同社は対象顧客への個別連絡や監視体制の強化を進めています。また、メディカ出版では、システム障害の調査を通じて第三者による不正アクセスとランサムウェア実行が判明し、顧客・取引先・採用応募者・従業員の情報に加え、業務情報の一部が外部に漏えいしたと公表しました。主要業務システムは停止しており、現在も復旧と再発防止策の強化が進められています。さらに、山藤三陽印刷も2026年3月3日に、外部からの不正アクセスとランサムウェア感染を確認したと発表しました。
2026年3月の事例全体を見ると、侵入から発覚までに時間を要したケースや、復旧まで長期間を要するケースが目立っています。ランサムウェア被害は、単なるシステム障害にとどまらず、情報漏えいの懸念や事業継続への深刻な影響を及ぼす問題として、引き続き警戒が求められています。
参照本学が委託する特許管理システムへの不正アクセスについて(ご報告とお詫び)|国立大学法人埼玉大学
参照重要なお知らせ: 社内ネットワークシステム不具合に伴う業務停止からの業務再開について|日本スウェージロックFST株式会社
参照当社におけるランサムウェア感染被害と個人情報漏えいの可能性に関するご報告|ネクサスエナジー株式会社
参照当社サーバー等へのランサムウェア攻撃に関するお知らせとお詫び|東山産業株式会社
参照不正アクセス(ランサムウェア)被害による システム障害および情報漏えいに関するお詫びとご報告|株式会社メディカ出版
参照ランサムウェア被害に関する調査状況のご報告|山藤三陽印刷株式会社

